地域の魅力紹介

南伊勢町は、三重県随一の観光地・伊勢志摩エリアの南端にあります。リアス海岸の穏やかな内海に面し、伊勢神宮の自然林から続く豊かな森に抱かれて、町の約6割が伊勢志摩国立公園に指定されている、美しい自然と出会える場所です。
北側は伊勢市、東側は志摩市と隣接している風光明媚なこの町は、特別感を込めて「伊勢の南玄関」「奥志摩」と呼ばれることもあります。山の緑と海岸が織りなす景色、手つかずの自然と暮らしの原風景が垣間見える里山里海、歴史ある祭……など、訪れてふれてみたい魅力にあふれています。

一年を通して温暖で過ごしやすい気候のこの町で、基盤となるのは一次産業です。
水産業では、三重県下一の水揚げを誇る奈屋浦漁港があり、巻き網漁や、真鯛・マグロ・カキ・あおさ・真珠などの養殖が盛ん。昔ながらの手法による干物づくりもなども行われています。
農業では、町内のほぼ全域で行われているみかんなどの柑橘栽培を中心に、いちごなどの果物や、米、穀物、野菜が栽培されています。

また、南伊勢町は三重県で最も高齢化率・人口減少率が高い町ですが、だからこそ、小中学校で地域のことを学ぶ「ふるさと教育」や、高齢者たちの健康づくり、住み続けたい・住んでみたいと思える若者定住・移住対策などの取り組みに力を入れています。

南伊勢町のふるさとワーキングホリデー2024夏は、「漁業と南伊勢の未来を考えるコース」、または「農業と南伊勢の未来を考えるコース」の2コースを実施。
漁業コースでは、種苗センターでの海況調査、採卵、餌やりなどを通して、浜の未来につながる活動を。
農業コースでは、いちごの苗の植え付けや、いちご農園を中心にみんなが使える公園づくりにつながる活動などに携わりました。

滞在するのは、ミニキッチンとランドリー設備を備えた宿泊施設の個室。もちろん、地域の人たちと交流する機会はたっぷりあり、とても濃密な時間になりました。
また、仕事が休みの日には、地域の歴史を知る講座や、剣道の始祖を称えて武芸を奉納する「剣祖祭」を見るツアーに参加したり、伊勢神宮を訪れたり、シーカヤックなどのアウトドアアクティビティを楽しむなど、南伊勢の歴史・文化・自然にふれながら充実した時を過ごすことができました。

町では、ワーキングホリデーに参加した人が、豊かな自然環境のなかで地域の人たちとの関わり合いながら、日本のどこでも起こりうる過疎化や少子高齢化の課題に「町の人々がどう向き合っているか」を肌で感じてもらえれば……と考えています。
ただし、むずかしく考える必要はありません! 南伊勢町でのふるさとワーキングホリデーは、自分で食べ物をつくる・とることに興味のある人、さまざまなことを実際に見て、体験したい好奇心旺盛な人、観光ではなく一歩踏み込んだ地域との関わり合いを持ちたい人などにおすすめです。
楽しく体験しながら、日本の地域が抱える課題に対して、「自分たちに何ができるか」を一緒に考えてみませんか?