
農業、宿泊業、アクティビティ、そして地域の人とのふれあいを体験して!
自治体・団体: 岐阜県下呂市
市の中央を縦断しながら蕩々と流れる飛騨川、その川沿いに湧く温泉は1000年の歴史をもつ名湯です。下呂温泉を、有馬・草津と並べて「日本の三名泉」と呼んだのは、江戸時代の儒学者・林羅山でした。
温泉とともに下呂市を特徴づけるのは、山あいを流れる幾筋もの清流や名瀑、川によって形成された渓谷などの、思わず立ち止まって見入るような景観です。清流を泳ぐアユ、アマゴ、イワナなどの川魚は市自慢のグルメになっています。
下呂市で実施しているふるさとワーキングホリデーは、市内の魅力あふれる地域に2週間程度滞在し、下呂市ならではの農業、宿泊業、レジャー業、飲食業、食品製造・加工業、そして「まちづくり」などに関わります。
農業は、中山間地域での水稲やトマト栽培が中心になり、農作業を学びながら楽しく手伝います。
宿泊施設は、下呂温泉の旅館や、農業体験ができる宿泊施設、キャンプ場などのバラエティーがあり、下呂市らしさを感じながら仕事を体験できるでしょう。
レジャーでは、200以上の滝がある「飛騨小坂の滝」をめぐるツアーガイドや、シャワークライミングのガイド、カヤックのインストラクターを務めたり、アマゴのつかみどり体験の補助をしたりと、アウトドアアクティビティに関わる仕事がたくさん!
飲食業で地元の人とふれあったり、名物「下呂プリン」の製造に関わったり、「柿渋づくり」の体験や、映画のイベントスタッフ業務など、ほかにも下呂の魅力を感じてもらえる職種がいろいろあります。
下呂市地域振興部地域振興課の中川さんは、ふるさとワーキングホリデーについてこう語ります。
「滞在しないと見られない、地域の人のリアルな暮らしを知っていただきたいと思います。観光旅行のゲストとホストという立場とは異なる、もう少し距離の近い温度感を感じてもらいながら、そこに暮らす人々の話す言葉、食べもの、人柄などを観察すると、下呂ならではのものがたくさんあります。観光も最高ですが、さらにディープな下呂に浸かってもらい、人生の財産となる経験をぜひ持ち帰ってください」
ワーキングホリデーという限られた期間であっても、市外から人が訪れて仕事に携わってくれることは、実際的な人手不足の解消に役立っています。
また、受け入れ事業者以外の地域の人たちからも、普段ふれあうことがない遠方の人たちと話をすることで、生活に良い刺激を与えてもらえると嬉しそうな声が届いています。
参加者の声からも、「よそ者の自分を快く迎え入れてくれて、地域の方々の器の大きさを感じました!」「地域の方が自分たちの住んでいる地域を誇りに思い、地域を盛り上げようと自分たちで動いている部分に魅力を感じました」と、下呂の人々とのふれあいが印象に残っていることがわかります。
さらに、参加者同士の交流からも、互いの経験を語り合うことで得られるものが多いようです。
「ワーキングホリデーを終えた後、プライベートで再訪してくれる人もいますし、本気で移住を検討してくれる人もいます。どんな形であれ、下呂市とつながりを持ってくれる人が増えてくれることが嬉しいですね」と中川さん。
今後は、期間終了後にもオンラインでワーホリ生同士をつないで近況報告会などの交流イベントを行っていく予定です。