せっかくの長期休みでどこかに行くならば、
ふるさとワーキングホリデーで
国内の知らない土地、
よくわかってない産業に身を投げて、
実際に体験してみるのも
アリなのではないでしょうか。

山口尭起 さん(大学3年生)

  • 滞在地: 兵庫県三田市
  • 体験したお仕事: 農家でほうれん草やトマト栽培のお手伝い
  • 主な交流内容: JAと農家の会議に参加

「ふるさとワーキングホリデー」に参加した理由

もともと地理や地域、環境、まちづくりのような話に興味があり、この春休みもせっかくなら「旅行以上の体験」をしたいと思っており、NPO系のプログラムなどを見ていました。そんな中でふるさとワーキングホリデーの開催をFacebookの広告で知り、「これだ!」と感じ、このふるさとワーキングホリデーを使ってどこかしら、なにかしらでこの春休みを過ごそうと決めました。そして各県の合同説明会に申し込み、いくつかの県や職種を絞っていきました。正直なところ、兵庫県や農業を最初から見ていたわけではありませんでしたが、訪れたことのない県であったことと、観光農園や農業体験ではなく、「農業でお金をもらう」という珍しさがあり、担当の方とのやりとりの中で、今回の就業先を決めました。

「ふるさとワーキングホリデー」に参加した感想

もともとは「三田」の読み方もわからないほど、なじみのない場所でした。私がお世話になったのは「北摂里山街道」沿いであり、行ってみると非常にきれいな「里山風景」が広がっていました。三田市は市南西部ではニュータウンの開発が進み、それに伴い急速に人口も増加したと言いますが、私がいた地域では、小学校の一学年がお世話になった農家さんのお子さんだけ、ということもあるといいます。

このように、その「地域」で生活することにより、「市」の単位では見えてこないようなお話にも実際に触れることができたと思います。全然なじみのない場所でしたが、実際に現地で生活しながら見聞きすることによって、その地に興味を持ちました。

農業自体は、「スピード勝負、体力勝負」の面が大きく、正直向いていないなと感じてしまいました。特に今回は3月ということでまだ過ごしやすい(むしろ雪が降る)方だと思いますが、夏場だとなおさら大変だと思います。そんな中で農業に従事されている方々には本当に頭が上がらないと感じました。

「ふるさとワーキングホリデー」を通じて学んだこと

私自身は親元を2週間も離れて暮らすこと自体が初めてであり、慣れない環境下で途中で体調を崩してしまうということもありました。その意味では純粋に生活の大変さを感じました。加えて私の場合は同世代の人たちとのシェアハウスだったので、親元を離れると同時に、初めて会った同世代と2週間一緒に暮らすというのも不思議な経験でした。

私自身は東京での生活が長いため、いわゆる「田舎暮らし」という非日常を体験できたのも大きいです。やはり田舎は星がきれいです。ただし、家の中でも電波が入らないことが多く、ネットが使えないというのは衝撃的でした。

大学の授業やゼミでの「フィールドワーク」や「研究」としてその地域に入ると、少しよそよそしくなってしまう気がしますが、今回は実際に農業に「イチ労働力」として入らせていただき、食や住も共にすることによって身をもって生活スタイルなどを実感することができたと思います。私自身がもともと地理や地域に興味関心がありましたが、今回「農業」に従事したことから、そちらに関連する問題や研究ということにも関心を持ちました。

参加を考えている方は是非!!!!!!

受け入れ先や職種によって様々なところも多いかもしれませんが、まだまだ知らない「国内」を、身をもってリアルに体験できる良い機会だと思います。単なる旅行やボランティア、交流とは異なり、一定期間その地の産業に従事しながら生活する、という機会というのは珍しいのではないかと感じます。

どういう方々が、どういう思いで、どのような生活を送られているのか。このようなリアルな経験を通じて、地域の問題を考えるきっかけ、あるいは解決の糸口がつかめるきっかけとなるのではないかと思います。せっかくの長期休みでどこかに行くならば、ふるさとワーキングホリデーで国内の知らない土地、よくわかっていない産業に身を投げて、実際に体験してみるのもアリなのではないでしょうか。