地域の魅力紹介

岩手県 遠野市

地域に暮らしながら発見する、わたしだけの「遠野物語」

岩手県の南側、内陸と沿岸の間に位置する遠野市。周囲を山々が囲う自然豊かな地域で、その環境を生かして米、野菜、果物、ビールの原料であるホップなどの生産が盛んに行われています。なかでもホップは、遠野市が全国トップの生産量。近年は、ホップの生産者、ビール醸造所また飲食店などが協力しあい、ホップが地元のビールになるまでを味わうことができる「ビアツーリズム」も展開され、話題を呼んでいます。

2022年、ふるさとワーキングホリデーで募集するのは、「農事組合法人宮守川上流生産組合」でのお仕事。この組合は、遠野市宮守(みやもり)地域の農家全戸が参加する農業法人で、ブルーベリー、トマト、水稲や大豆などの農産物の栽培管理や収穫に携われます。また、どぶろくやジュース、ジャムなどの加工品製造の補助業務にも。草刈りなど体力が必要な業務もありますが、そのぶん、生産現場の楽しさ、大変さ、やりがいなどをリアルに感じ、「食」という暮らしのベースを根本から見直すことができるお仕事かもしれません。

「遠野」の名前を日本全国に広めたのが、民俗学者・柳田國男『遠野物語』でしょう。住居と馬小屋がつながった古民家「南部曲り家」、お屋敷の繁栄を支える「座敷童子」、水辺で人をよく驚かせていたという「カッパ淵」。先人たちから語り継がれた言い伝えや文化が、いまも根付いている「民話のまち」であることも遠野の魅力です。また、町家を再現し、こどもが本に触れあうための文化施設としてオープンした「こども本の森 遠野」では、『遠野物語』をはじめ、「遠野」に関する本や、民俗学、妖怪に関する本も充実しています。

今回のふるさとワーキングホリデーでは、遠野のまちをより知ってもらうために、まち巡りや地域の方とのお菓子作りなど交流を深める日も予定されています。また、岩手の他の地域の魅力を体感できるアクティビティも。たとえば、「県南・奥州カルチャーにたっぷりふれるツアー」「大船渡のほたて漁へゆく!」「八幡平の秋まるごと体感ツアー」。自然、農業、地域ならではの暮らしに根付いた習わし。それらを存分に体験しながら、自分だけの特別な物語を紡いでみてはいかがでしょうか。